分注器・ピペットの製造・販売
Q1.『Nichipet Air』の開発の経緯について教えてください。
A.研究者の負担を軽減するためにこれまでも軽量化を進めてきましたが、研究現場で活躍される女性が増える中でより軽量化したマイクロピペットを求められるようになりました。第一段階ではストローク荷重のみを軽量化した「Nichipet Premium LT」を開発しましたが、本体重量やチップを外す荷重の軽減を求める声が多かったため、ストローク荷重、本体重量、チップのエジェクト荷重の全てを軽減したモデルの開発に着手しました。
Q2. こだわった機能について教えてください。
A.操作性の向上にこだわりました。既存製品は容量をロックする機能が備わっていますが、「Nichipet Air」は容量可変ハンドルとプッシュボタンを独立させることによりロック機能が無くても操作中に設定容量が変わらない機構になっており、作業中に容量を確認し易くするためにボリュームインジケータの位置を内側に配置しました。現場で簡単に容量調整が行えるように新しいアジャストメントシステムを搭載したほか、キャリブレーションをより直感的に行いやすい構造にしています(特許出願済)。エジェクタパイプは細い試験管にも対応できるよう、ワンタッチで外せる機構になっています。
Q3. こだわった外観について教えてください。
A.長時間の作業による疲労感やストレスを低減させるため、工業デザイナーによる人間工学に基づいたデザインを採用しました。一目で容量モデルを認識できるよう、各容量モデル毎に色分けし、識別表記を分かりやすい位置に配置しました。また、少しでも楽しく研究を行ってもらいたいという願いから、デザインには女性の意見を多く取り入れています。
Q4. 開発中、苦労した点を教えてください。
A.10年以上ユーザーからの要望など声を集め、先輩方の意見を集約し、それを形にする事が一番大変でした。特にQ2で述べた新しい機能を納得いくまで何回もチャレンジし完成させる事が難しかったです。また、軽量化、オートクレーブ耐性、耐薬品性を成立させるために、新構造・新素材を採用しましたが、今までの経験のない設計のため複数回の試行錯誤が必要でした。 そのために0.1mmレベルで構造寸法の調整を行っています。
Q5. 8月21日、ついに発売になりました。今のお気持ちをお聞かせください。
A.今までMODEL5000※という製品をベースに展開してきましたが、まったく新しいNichipetシリーズは今回が初めてになります。長年構想を練って完成させた「Nichipet Air」は皆さんのご期待に応えられる製品になっていますので、ひとりでも多くの方に手にとって頂きたいです。
※現在は販売終了しています。
Q6. ユーザーに対してメッセージをお願いします。
A.「Nichipet Air」はできる限りユーザーフレンドリーであることを目指し開発しました。ぜひお使いいただき、様々な研究のお手伝いとなれば幸いです。ぜひ「Nichipet Air」を触っていただきたいです。初の国産メーカーとしてマイクロピペットを開発して20年以上経ちますが、「Nichipet Air」を発売と同時に次の新しい製品を開発し、更に進化させてまいります。皆様からの貴重なご意見をお待ちしております。
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