薬品の多様化に対応して、より耐久性の高い素材を採用

研究の現場では、実験が複雑化し、使用する薬品がますます多様化しています。研究者のご要望にお応えして、Nichipet Premiumは、より多くの薬品に対応した素材を本体に採用して強度を上げました。もちろん、落下耐久性にも優れています。また、ピペットの構造も新素材の特性を生かすため改良を加えました。

ノングリスで60万回※のピペッティングが可能

ニチペットの特徴は、ピペットの心臓部ともいえるプランジャとシールリングのメンテナンスに手間がかからないことです。ノングリス、つまりユーザー自身が潤滑油などを塗ることなく長期間使うことができて、Nichipet Premiumの場合、60万回の使用に耐えます。そのために、プランジャの仕上げやシールリングの材質を見直しました。

※当社の実験で検証した回数です。利用環境や使用状況により動作回数が変わることがあります。
※NPP2～200の5機種が対応しています。

摩耗に強いノズルシリンダーを新たに採用

ディスポーザブルチップの脱着が繰り返される先端ノズル部分は、摩耗しやすく薬品の影響を受けやすい部分です。そのため、本体よりさらに薬品に強くて耐久性のある樹脂素材を新たに採用しました。この素材は、気密漏れ防止に高い効果を発揮するのはもちろん、オートクレーブ滅菌の際の温度変化にも影響を受けません。

ハイパーブロアシステムで小容量の排出を確実に

最近は、実験がどんどん微量化しています。そのためNichipet EXには、0.1～2μL対応の小容量モデルがラインナップされています。今回、Nichipet Premiumでも同じ容量モデルを継承しているのですが、少量化するほど高い排出精度を維持するのが難しくなります。そのため、プッシュアップ機構の見直しなどを行うことで、研究者の皆様の要望に応えることができたと思います。

フィット感を高め手首や腕の負担も考慮したラウンドフォルム

今回、特に力をいれた要素のひとつがデザインです。外部デザイナーに依頼して人間工学的な見地からも検討を加えてもらいました。女性から外国人研究者までフィットする曲線的なデザインに加えて、プッシュボタンの大型化やエジェクタの使いやすさなど “疲れにくさ”を徹底的に追及した結果生まれたのが、このカタチです。

高い信頼性はそのままに自信ある新作に仕上げました

ピペットは道具です。お客様に満足してもらうモノ作りを目指して多くのディスカッションを重ね、たくさんの工夫と新しい要素をNichipet Premiumに盛り込みました。信頼性の高い基本機能はそのままに、しかし確実に進化しています。自信を持ってお勧めできる逸品だと自負しています。